対談
第76回:(株)HCI代表取締役社長 奥山浩司(剛旭) ×俳優 井之上チャルさん
現在の活動と取組(第2話)
今回は、何度も役者を辞めようと思っても引き戻されるという井之上チャルさんが、現在取り組んでいるお仕事と、小さいときからのビジョンを具現化している奥山社長の現在のお仕事、そして二人の出会いについて聞いてみました。
奥山: 「井之上チャル」さんという芸名はユニークですね。
井之上: 最初は井上博之でした。18歳の時、俳優になろうと志してワークショップに参加したのですが、その時代に「羞恥心をなくす」というレッスンがありました。そこでは「今日は犬になりましょう」「猫をやりましょう」次は「魚になりましょう」というように、みんなが、その動物になりきって、やるのです。ある日、「今日は猿をやりましょう」ということになり、その時に、みんなの前で僕が猿をやったところから、みんなが「お猿」と呼ぶようになり、それから「おチャル」となり、「チャル」と呼ばれるようになったんですね。そして劇団の先輩が、「井上博之」ではぱっとしないので、「井之上チャル」にしろということで、漢字3文字、カタカナ3文字にしました。デビューの1回目は本名でしたが、2回目からは井之上チャルという芸名でやっています。
宮西: 印象的なお名前ですから忘れられませんね。
宮西: これまでさまざまなご活躍をされてきたチャルさんですが、現在のお仕事を教えてください。
井之上: 2022年10月3日から2023年3月31日まで放映されていたNHK連続テレビ小説、107作目にあたる『舞い上がれ』に出演させていただきました。
奥山: あの演技もすばらしかった、様々な役をこなせるんですね。
井之上: 6日間連続で出演したのですが、大反響がありました。「『ペペロンチーノ』や『あすか』に出ていた、あの人や」「『ワンピース』のウソップだと、今までの仕事を思い出してもらい、取材も受けました。
またケーブルテレビ「Baycom]にもレギュラー出演しています。先日、体調を崩し、病院に行った際、受付で支払いの順番を待っていたのですが、見知らぬおじいさんとおばあさんがやってきて、「チャルさん、ケーブルテレビを見ていますよ。頑張ってください」とニコニコして仰ったんです。ケーブルテレビを通して、誰かが喜んでくれているのだと思うととても嬉しく思います。
宮西: お二人の出会いは?
奥山: チャルさんと出会ったのは、3年前ですね。(一社)日本システムインテグレータ協会の広報で、「YouTube戦略」と題してYouTube動画を作ることになり、自分が広報分科会の主査として責任者を拝命していたことから、撮影に俳優さんとしてこられたチャルさんと出会いました。
談笑しながら軽く打合せをした後、撮影になると人が変わったように、実直に演技されている姿に胸を打たれました。そして、同じシーンを何回も様々な方向から撮影され、その度に同じ演技をされているチャルさんにプロとしての役者魂を見させていただき、「魂を込めて仕事をされている姿」に感動しました。
宮西: 【ロボットSIerチャンネル】の『未来にかける珈琲』ですね。私もYouTubeで拝見させていただきましたが、ロボカフェのロボットがコーヒーを入れていますね。
奥山: チャルさんがロボカフェにきて、実際にロボットを見学し、説明を聞いてくれた時に、「感動しました、その感動を皆さんに伝えたい」と言ってくれたことが、とても嬉しかった。そして、人手不足問題を解消するために、ロボットを導入促進したい自分の思いをとても深く理解していただけと思っています。
撮影を通じて親しくなり、食事へ行き、そこで今回のコラボ対談が実現する運びとなったわけですが、食事の後、チャルさんからNHK連ドラの『舞い上がれ』の出演が決まったという嬉しい連絡を受けたんですよ。
井之上: そうなんです。奥山社長と食事をして以来、いい役が回ってくるようになったんですよ。奥山社長は、僕にとっての「福の神」です(笑)
井之上: 奥山社長はロボットで「人を幸せにする」という明白な目標がありますね。この明確な考えに大きな元気をもらったと思いました。
ロボットで世界を変えたいという志はすごく偉大なことです。僕の場合は、大きな仕事が決まった時は嬉しいですが、結果を出さなくてはならないというプレッシャーが伴います。そういう意味では日々、修行だと思っています。
奥山: 我々の仕事である「モノづくり」は、毎回、魂を込めて仕事をしなければなりません。1回でも魂がこもっていなければ、機械は素直なので、良い機械たならず、お客さんに迷惑をかけてしまいます。それ故、毎回、魂を込めたものづくりを行っています。俳優さんも魂を込めた役者づくりから、真剣勝負で結果を出されていると思いますが、我々もロボットや機械を作ることに真剣勝負で挑ばなければならないのです。
コメント
Youtubeの仕事を通じて出会ったお二人は、その後、意気投合しました。お互いに自分の仕事に真摯に向き合い、多くの人に喜びや希望を届けたいという思いは同じ。二人で何かコラボもできそうです。次回は、そのことを聞いてみました。